牛肉って銘柄がたくさんありますよね。スーパーでも比較的値段の高くないブランド牛を見ることがあります。百貨店なんかに行けば有名ものがわんさか集まってます。松阪牛・前沢牛・近江牛、あげたらキリがないですね。でも、その中には一般にはあまり流通していないブランド牛もいます。だからって、品質が劣るわけでは決してありません。
そんな隠れたブランド牛の中から「三田牛」を紹介したいと思います。あんまり聞いたことのない名前ですよね。どこの牛なのでしょうか。
三田牛について
まず、読み方ですが「さんだぎゅう」と読みます。私は最初「みたうし」と読んで教養の無さを発揮しました。大体ブランド牛の名前は地名なのが一般的ですが、三田牛の「三田」は一体どこの地名なのでしょうか。
その生産地は兵庫県にあります。兵庫県三田市が三田牛の生産地になります。神戸市の隣で六甲山地の北側に位置していて、農村と都市の2つの顔を持つ田園都市です。旧石器時代から人が住んでいたとされ、遺跡も発掘されています。歴史のある街なのです。
その三田で飼育されているのが三田牛です。
三田は古くから城があったのですが、特に江戸時代には三田藩や幕府御三家の田安家や御所などの領地がありました。その頃の三田は米の生産地だったために、農耕用や荷役用の牛が数多く飼育されていました。特に年貢を運ぶ荷役用の牛がやせ細っているのは恥ということで、牛を太らせるようにして飼育していました。その後開国すると外国人居留地ができて食用の肉が必要になりました。が、当時は牛を食べるという文化は日本にはなく、食用牛の生産はされていなかったのです。そこで年貢を納める必要がなくなってお役御免になっていた太った荷役用の牛を食用にしたところ、この太らせ方が功を奏して美味しい霜降りであることがわかり、神戸の食肉業者が我先にと三田の牛を買い付けました。
ということで、神戸牛の元はこの三田牛だと言われているのです。
そこで今度は神戸牛が人気で有名になってしまったことで三田牛の知名度は埋没する一方。その危機感から1986年に三田肉流通振興協議会が設立され、今も三田牛を守っているのです。
三田牛をもう少し詳しく
三田牛の定義は「但馬牛の子牛を三田肉流通振興協議会が指定した生産農家で25ヵ月以上生育して、三田食肉センターで解体処理をした月齢30ヶ月以上の牛」となっています。生産農家の多くはもちろん三田市に牧場を構えています。この但馬牛について話をすると長くなってしまうのですが、兵庫県産の黒毛和牛は基本的に但馬牛だと思っていただければ大体正解です。その中でその但馬牛がどこで育てられたかによって名称が変わると思ってください。
その但馬牛を決まった場所で決まった年月以上飼育したものは基本的に三田牛を名乗ることが出来ます。2007年には特許庁から三田牛を地域団体商標することが認められています。
ちなみに、日本食肉格付協会、というものがあるのですが、そこの格付けを用いた呼称制限が肉質等級が低かろうが高かろうが三田牛を名乗ることができるそうです。なので、選ぶときは品質がいいものを選ぶように気をつけましょう。
ちょっと古いのですが、2008年のミシュランガイドで三田牛を扱っているお店が星を貰ったことがあり、「年間千頭しか生産されないという厳選された素材」「思わず自然の恵みに感謝したくなる」というものすごい賛辞が送られています。
伝統的な飼育方法で丹精込めて作られている三田牛です。美味しくないわけがありません。
三田牛を通販で買おう
とは言っても、なかなか流通してこないのが隠れたブランド牛。一番手っ取り早いのは産地に行くこともですが、通販でお取り寄せです。そして、どうせ買うなら良いものを買いたいですよね。
当サイトのこちらの記事で紹介しているミートマイチクさんも取り扱っていますが
他にもあるかな?っと探してみました。。。。。
オススメは何と言っても産地三田肉流通振興協議会の推薦です。指定販売所がいくつかあり、その中で配送を行っているお店が確実に良い三田牛をゲット出来ると思います。
「ミカゲヤ」さんは、最高級の三田牛と神戸牛を取り扱っているお店です。証明書付きですので、味は保証されていると言っていいでしょう。
ミカゲヤ
https://www.mikageya-beef.com/
「たき屋」さんは、三田牛専門のお店です。注文方法がFAXのみなのでちょっと面倒かもしれませんが、三田牛を更に自社の冷蔵庫で寝かせて熟成させて出荷しています。手間ひまかけた美味しい三田牛をいただけます。
たき屋
http://www.takiya1938.com/index.html
「肉のマルセ」さんは、三田牛ではなくて更に進んで三田マルセ牛という名前で販売しています。但馬牛は近年繁殖農家の現証で高騰しているため、他県の仔牛でも但馬牛の血筋が入っている牛を使い、三田地域で生後月齢28ヶ月以上肥育され、三田食品センターで解体されたのが三田マルセ牛です。純粋な三田牛ではないかもしれませんが、同じ生育条件で育っていますので味が大きく変わることはないようです。
肉のマルセ
三田牛を通販で買おう!美味しい隠れたブランド牛。まとめ
美味しい牛肉があれこれあってお肉好きにはたまらないですよね。こういう隠れたものを知るとちょっと自慢したい気持ちにもなります。三田牛を使っているお店もありますが、遠方だったりするとそこにも行きにくいですよね。通販本当に便利!
大切な人への贈り物や自分へのちょっといいご褒美に三田牛を食べてみませんか。