ブランド牛と言えば、松阪牛、神戸牛、米沢牛、近江牛、宮崎牛など有名なものがありますが、
みなさんは、『皇牛』を知っていますか？
「すめらぎぎゅう」と読むこのブランド牛は、山口で飼育されている牛です。
皇（すめらぎ）とは、「天下を統治する天子」「偉大な神」などの意味がありますが、こんな恐れ多い名前の牛っていったいどんな牛なのか、気になりませんか？
私は気になりました！
そこで今回は、この崇高な名前を持つブランド牛について調べてみました。
皇牛ってどんな牛？
皇牛は、山口県の天然記念物「三島牛」と黒毛和種を掛け合わせてできています。
「三島牛」とは、日本の肉牛のルーツと言われていて、外国種の影響を受けていない日本で唯一の純血牛と言われています。非常に価値の高い牛で、現在では山口県に約１００頭前後しか残っていないため天然記念物に指定されています。
そんな「三島牛」の遺伝子を受けついだもので、黒毛和種、三島牛×黒毛和種を「皇牧場」で大切に育てられた牛を「皇牛」と呼びます。
三島牛の霜降りがよく入るという遺伝子を受け継いでいる皇牛は、脂肪自体は少なくてあっさりした甘さがあります。また上質な脂肪は肉の旨みや深みを堪能させてくれます。
ロース芯は大きくて赤身や脂身があっさりした味になります。
実はこの皇牛、岩国市の食肉卸業者「安堂グループ」の安堂さんが、後で紹介する「いろり山賊」の創業者高橋さんと共に地元山口のブランド牛として生み出した牛です。
山口が誇る日本唯一の在来種である三島牛に注目して、１頭の三島牛を譲り受けたところから皇牛の歴史が始まったのです。
現在も「安堂グループ」の高森肉牛ファームでは、
三島牛と皇牛の両種から受け継いだ最高品質の牛を繁殖させています。
ですが、全国への大々的な流通には至っていないようです。
いろいろな牛肉通販サイトを調べてみましたが、他のブランド牛のように通販で見かけることは少ないですね。
今のところ、以下のお店で販売していることがわかりましたので紹介しておきます。
【皇牛が買えるお店】
肉のこーべや玖珂（くが）店（山口県岩国市玖珂町）
アーバン岩国店内
片岡精肉店 広島市皆見町支店
和肉の安堂 フジグランナタリー店（広島県廿日市市）
皇牛がいただけるお店発見!
通販で買えないお肉なら、当地へ行って食べるしかありません。
山口では、知る人ぞ知る有名なお店があります。
山陽自動車道の玖珂インターチェンジから山道を約５㎞行くと突然、お祭りかと思うほどのいやに賑やかな灯りが見えてきます。
そこが「いろり山賊」です。
「いろり山賊」の中には、屋外席がメインの「いろり山賊」、大きなかまどがある「竈（かまど）」、城郭風の「桃李庵」の３店舗があり、どこを選ぶかは皆さんのお好みです。ちなみにメニューは３店舗でほぼ共通です。
その中には皇牛が堪能できるお料理が何種類もあるのです。
いくつか紹介しましょう。
皇ロイン ７０２０円
皇牛のサーロインステーキです。３歳未満の未経産牛（出産していない牛）を使用、とても柔らかいお肉です。
いろり焼き ２２６８円
皇牛と野菜の豪華な焼肉セットです。秘伝のタレで食べてください。
皇牛ロース ２３７６円
最高級の霜降りの焼肉。上質な脂の甘みと旨みを堪能してください。
皇牛いろり鍋コース ４８００円
皇牛のすき焼きは、柔らかいお肉がとろけるような口当たりで甘みが口の中に広がります。名物の山賊焼や、串カツ、山菜などボリューム満点のコースです。
「いろり山賊」は、幻の皇牛を食べられるお店として何度かメディアにも紹介されています。
その影響もあり、皇牛の名前が次第に知られているようです。
そのうち、松阪牛や神戸牛と並んで牛肉通販サイトでも見かけるようになるかもしれませんね。
皇牛って?山口県の貴重なブランド牛のこと知っていますか?まとめ
今回は、山口県のブランド牛「皇牛」についてお話しました。
まだ知名度の高くない「皇牛」ですが、地元の皆さんの熱い思いで生まれたブランド牛は、メジャーなブランドにも引けを取らない品質を誇り、今も大切に育てられどんどんと大きなブランドになりつつあります。
皆さんも今のうちに「皇牛」に注目してこれからの活躍を楽しみにしましょう。
そして、もし山口方面へお出かけするなら、「いろり山賊」で「皇牛」に出会ってみませんか？
